クレサラとは、「クレジット・サラ金」の略語ですが、一般的になじみがないかもしれません。クレジット会社やサラ金で借金をしますと、高金利のため月々の返済が難しくなる方がいます。そうすると、借金を返済するために、また消費者金融等から借金をするという、お決まりの悪循環に陥ることになります。このように、複数の消費者金融等から借金をして借金が膨れ上がっている状態を「多重債務」とよんでいます。

　多重債務を解決するための手続には、「自己破産」「任意整理」「特定調停」「個人再生」があります。なお、任意整理は裁判外の手続であり、自己破産、特定調停、個人再生は、裁判上の手続です。

債務整理の方針

　借りたものは返すのが前提です。但し、利息制限法を超過する利息等は原則として返す必要はありません。そこで、当事務所では、現在残存する債務額を 利息制限法に引き直して計算し、債務額を減額する「任意整理」を、債務整理の基本としています。

　自己破産は、どう頑張っても借金が返済できないような場合（例えば、無職で収入がない等）に選択することとなりますが、自己破産は、最終手段と考えております。なぜなら、破産をしてしまうと、一定の職業（会社役員、警備員など）に就くことができないなど、不利益が大きいからです。ただし、ご本人との話し合いの中で破産をした方が本人のためになると判断した場合などには自己破産の手続きを取ります。

債務整理の目的

　債務整理の目的は、借金の解決です。しかし、その真の目的は、「借金の解決による生活の再建・更正」です。借金が解決したら、それで終わりということではありません。多重債務者の場合、その多くは、借金が原因で生活が破綻しています。従って、借金を解決すれば、生活の再建や更正は、比較的容易になると思います。